潰瘍性大腸炎とは、直腸から大腸の粘膜に炎症が広がり、赤くただれたり、潰瘍ができたりしてしまう病気です。
日本では、潰瘍性大腸炎になる人が、ここ数十年間で急増している病気です。
2005年の調査報告では、およそ9万人いるとされています。
潰瘍性大腸炎を発症する年齢は、男女ともに20歳代が多いとされています。
潰瘍性大腸炎になる原因は、解明されていません。
そのため、「難病(特定疾患)」に指定されている病気です。
現在、潰瘍性大腸炎になる原因として可能性があるとされているのは、体の中に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する働き「免疫」の異常などです。
アメリカやヨーロッパでは、以前から潰瘍性大腸炎になる人はたくさんいます。
日本は、20歳代の人が潰瘍性大腸炎になることが多いので、食生活が欧米化した影響もあるとされています。
Posted by banrai | 2008年4月25日 14:29 | パーマリンク
潰瘍性大腸炎になると、排便の異常が起こります。
具体的な症状は、便が柔らかくなって水っぽくなり、粘液が混ざるようになったり、出血を伴った下痢が起こります。
また、排便の回数も増えます。
そして、腹痛を感じる人もいます。
さらに、炎症が悪化すると「発熱、体重の減少、だるさ、貧血」などの全身に症状が現れるようになります。
医療機関を受診するきっかけとしては、出血を伴う下痢の症状が起こってからが多いようです。
潰瘍性大腸炎は、進行や症状で2つに分けられます。
それは、「活動期」と「寛解期」です。
活動期・・・炎症により症状が起こります。
寛解期・・・症状が交互に繰り返し起こります。
潰瘍性大腸炎になる原因は、解明されていないため、根治することは難しいです。
寛解期になると、ごく一般的に日常生活が送れるようになります。
そのため、寛解期をできるだけ長く保つようにすることが大切です。
Posted by banrai | 2008年4月25日 14:29 | パーマリンク
排便の異常などにより消化器内科などを受診すると、問診で聞かれることは、「便の性状」「排便の状況」など症状の経過などです。
次に検査をします。
検査は、「大腸内視鏡検査」や「注腸造影検査」を行い、炎症や潰瘍の有無などを調べます。
大腸内視鏡検査・・・直腸から内視鏡を入れて、大腸内を調べます。
注腸造影検査・・・肛門からバリウムを入れて、エックス線検査を行います。
そして、大腸の粘膜を一部とって、炎症の状態を確認します。
これを「生検」といいます。
また、便検査で便に含まれる物質を調べます。
生検や便検査は、他の大腸の病気かどうかを判断するために行います。
他の大腸の病気とは、「アメーバ赤痢」「サルモネラ腸炎」「腸結核」などの感染性の腸炎、「虚血性腸炎」、抗菌薬などによって起こる「薬剤性腸炎」などです。
これらの検査の結果で、潰瘍性大腸炎なのかどうかを診断します。
Posted by banrai | 2008年4月25日 14:28 | パーマリンク
潰瘍性大腸炎の主な治療法は、「食事療法」と「薬物療法」を同時に行っていきます。
<食事療法>
活動期に行うもので、下痢によって体力が消耗しないようにするために、たんぱく質を積極的に摂ることが大切です。
また、腸に刺激を与えるような刺激物や脂質の摂取を控えるようにします。
下痢での体力消耗を防ぐ食品・・・白身魚、鶏のささみ、半熟卵、豆腐などです。
腸に刺激を与える食品・・・ごぼうや海藻類などの食物繊維、肉の脂身などの脂質、とうがらしやアルコールなどの刺激物などです。
なお、症状が重いときは、絶食して点滴により栄養補給をします。
また寛解期は、暴飲暴食をしないように注意をして、栄養バランスの取れた普通の食事を摂って構いません。
<薬物療法>
治療の基本として使用される薬は、5?ASA製剤です。
5?ASA製剤は、活動期に炎症を抑制したり、寛解期を保つために使用します。
他にも症状によって「副腎皮質ホルモン薬」と「免疫調節薬」を使用することもあります。
副腎皮質ホルモン薬は、炎症と免疫の働きを抑制する薬で、活動期のときだけ使用します。
免疫調節薬は、免疫の働きを調節する薬で、活動期と寛解期のどちらでも使用できるようにそれぞれに合った薬があります。
さらに、症状によっては、坐薬や点滴なども使用します。
Posted by banrai | 2008年4月25日 14:28 | パーマリンク
食事療法や薬物療法を行っても、潰瘍性大腸炎の症状が改善されない場合は、手術をすることが検討されます。
その手術には、「血球成分除去療法」と「全大腸切除術」があります。
<血球成分除去療法>
「副腎皮質ホルモン療法」の効果がない人や、薬の副作用が強く現れる人に行う場合があります。
炎症していると、免疫の働きをする白血球がより活性化します。
その活性化した白血球を除去して、炎症を抑制させる目的で行われるのが「血球成分除去療法」です。
そして、血球成分除去療法の中で保険適用されている主な治療法が、「白血球除去療法(LCAP)」と「顆粒球吸着療法(GCAP)」です。
その治療法は、次のように行われます。
1.左右療法の腕の静脈に特殊な機器をつなぎます。
2.片方の腕の静脈から少しずつ血液を体外に取り出します。
3.活性化した白血球や白血球成分の顆粒球を除去します。
4.同時にもう片方の静脈へ血液を少しずつ体内に戻していきます。
この血球成分除去療法で2?3ℓの血液を循環し、1回1時間程度で週1?2回行い、一番長い期間でも10週間継続して行います。
この血球成分除去療法を行うと、まれに感染への抵抗力が低下することもあります。
しかし、副作用は少ない治療法です。
この血球成分除去療法を受けた人の50%以上の人に症状改善の効果が見られるといわれています。
<全大腸切除術>
内科的な薬物療法などの治療で、「十分な効果が得られなかった」「大量に出血をしている」「大腸がん」の場合などは、手術が検討されます。
手術を行った後に炎症が再度起こる可能性を考慮して、大腸を全て切除します。
この手術を全大腸切除術といいます。
一部の小腸を大腸の代わりにして、肛門とつなぎます。
Posted by banrai | 2008年4月25日 14:27 | パーマリンク